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シルクプリントに必要な線の太さ(細さ)の目安について
2020.05.11
オリジナルTシャツなどのプリントウェア製作で、最もポピュラーで代表的なプリント方法といえば『シルクスクリーン』があげられます。シルクスクリーンは、木枠やアルミフレームにメッシュを張って、プリントしたいデザインの部分だけインクが通るように施した版を作り、1色ごとにインクを刷っていく方法です。
版のメッシュの細かさやインクの種類、プリントするもの(Tシャツやパーカーなど)によってもプリントできる線の太さ(細さ)は異なるのですが、プリントできない太さ(細さ)になると、インクがしっかり乗らずにかすれてしまったり、インクどうしがくっ付いて潰れてしまい、キレイにプリントすることができなくなってしまいます。
今回は、どのくらいの線の太さ(細さ)があれば、「かすれ」や「つぶれ」が起こらずにキレイにプリントできるのか、その目安をご紹介します。
実際にプリントした際の線の太さ
↑上の写真は、「綿100%黒Tシャツ生地」に色んな太さの線を「ホワイトインク」でプリントしたサンプルになります。このサンプルはプリントしてから数年が経っているので、Tシャツ生地表面の毛羽立ちが出てきていて、ちょっと分かりにくいかもしれないですが、上から
・0.5pt(≒ 0.17mm)
・0.8pt(≒ 0.28mm)
・1pt(≒ 0.35mm)
・2pt(≒ 0.70mm)
・3pt(≒ 1.05mm)
の5種類の線をプリントしたものになります。
「pt(ポイント)」というのは、Adobe Illustratorというベクターイメージ編集ソフトウェア上での線の太さの単位になります。各線の太さで、
【左側】…線に直接インクを乗せた場合
【右側】…ベタ塗り四角形に線の部分を抜いて生地が出るようにした場合
の2パターンをプリントしています。
「0.5pt」や「0.8pt」の線の場合、【左側】はインクがかすれていたり、【右側】は抜きが潰れてしまっています。また「1pt」の線も危うい感じです。こういった細い線は、1枚1枚プリントしていくごとにかすれ具合やつぶれ具合も変わっていくので、安定したキレイな仕上りにはなりません。
「2pt」の太さからは、【右側】の抜き部分は少し怪しいところもありますが、【左側】の塗り部分はしっかりインクが乗っています。「3pt」の太さになると、【左側】の塗り部分も【右側】の抜き部分も安定した太さでプリントできています。
「塗り」と「抜き」でプリントの線の太さが変わる
写真の一部を拡大して見ると、【左側】の塗り線と【右側】の抜き線で、線の太さが違うのが分かります。どちらも同じ線の太さのデータからプリントしているのですが、「塗り」の場合と「抜き」の場合でも仕上りの太さは変わります。これはインクがしっかり発色するように重ね刷りをするのですが、インクが重なっていくことにより「塗り」部分が少し膨張して、「抜き」部分が狭くなっていきます。このように、インクを乗せる「塗り」部分と、インクを乗せない「抜き」部分とでも、仕上りの線の太さ(細さ)は変わります。
文字のプリントの場合
文字も「綿100%黒Tシャツ生地」に「ホワイトインク」で色んなサイズをプリントしてみました。写真の中では「14pt(Adobe Illustrator上の文字サイズ単位)」が1番大きい文字サイズになります。書体は「HGPゴシックE」と「HGP明朝B」を使用していて、
【上側】…文字に直接インクを乗せた場合
【下側】…ベタ塗り四角形に文字の部分を抜いて生地が出るようにした場合
の2パターンをプリントしています。
◆書体:HGPゴシックE◆
◆書体:HGP明朝B◆
ゴシック体の文字は、ある程度均等の太さがあるので、文字サイズ「14pt」の数字・アルファベット・ひらがな・カタカナは読み取ることができますが、漢字にいたっては【上側】の「塗り文字」は抜き部分が潰れていて、【下側】の「抜き文字」は細かい部分にインクがしっかり乗っていません。
明朝体の文字は、太い部分と細い部分がある書体なので、写真内の1番大きい「14pt」の文字サイズでも、インクが乗っていない、抜けていない部分が数字・アルファベット・ひらがな・カタカナにも見られます。
キレイにプリントできる線の太さの目安
以上のように、インクが乗る「塗り」部分と、インクの乗らない「抜き」部分とで、仕上りの線の太さが変わるので、【標準(ノーマル)インク】の場合のキレイにプリントできる「塗り」部分や「塗り」部分の線の太さの目安は↓になります。
◆綿素材Tシャツ&パイル地トレーナー・パーカーの場合◆
【インクが乗る塗り部分】
約0.53mm以上(Adobe Illustrator上だと約1.5pt以上)
【インクが乗らない抜き部分】
約0.89mm以上(Adobe Illustrator上だと約2.5pt以上)
◆ドライTシャツの場合◆
【インクが乗る塗り部分】
約0.64mm以上(Adobe Illustrator上だと約1.8pt以上)
【インクが乗らない抜き部分】
約0.98mm以上(Adobe Illustrator上だと約2.8pt以上)
◆裏起毛商品&鹿の子商品の場合◆
【インクが乗る塗り部分】
約0.7mm以上(Adobe Illustrator上だと約2pt以上)
【インクが乗らない抜き部分】
約1mm以上(Adobe Illustrator上だと約3pt以上)
プリントするインクが【蛍光】や【メタリック】や【ラメ】になる場合は、上記よりもさらにもう一回り「塗り」や「抜き」が太くなる線の太さ・文字サイズにする必要があります。
おわりに
今回は、オリジナルTシャツなどのプリントウェアを製作する際のデザイン作成時に必要な線の太さ(細さ)の目安をご紹介しました。オリジナルデザインを手描きで作成する場合も、Adobe Illustratorで作成する場合も、インクの乗る「塗り」部分やインクの乗らない「抜き」部分の線の太さ(細さ)は【1mm以上(Adobe Illustrator上だと約3pt以上)】あれば安心ということになります。1mmよりも太ければ太いほど、安定したキレイな仕上りになるでしょう。
なかなか線の太さ(細さ)の調整って難しいですよね。特に文字については書体によっても、またプリントする文字の形式やスペルによっても大きく変わるので、文字の「塗り」や「抜き」の太さ(細さ)の確認は大変です。
でもご安心ください!T-POPでは、お見積りの段階でもご要望があれば、無料でデザインの線の太さ(細さ)の確認をいたします!また、もちろんご注文後のデザイン校正時にも線の太さ調整を承ります!!プリントするオリジナルデザインがキレイにプリントできるかどうか不安という場合は、ぜひお気軽にT-POPまでご連絡くださいませ!!
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